#13 トロントの公共交通機関”TTC”
こんにちは。ほのこです。
今回はトロントの公共交通機関のTTCと呼ばれる乗り物についてです。
なんと、トロントと言えばカナダ最大の都市、北米で4番目に人口が多いのに、公共交通機関はこのTTC一択なんです!ざ、シンプル。東京や大阪の公共交通機関に比べればとっても簡単です。もし私が極度の方向音痴でなければ、こんなの1日あれば楽勝って言いたいくらいです◎
このちょっと趣のある地下鉄のホームがなんとも言えない♡ 駅名がどこの駅も全部壁に書いてあるのがポイントです。
見てくださいコレ!路線が全く入り組んでいない(笑)これでトロント市の地下鉄全てなんです。仮にバスやストリートカーを合わせても、そこまで複雑ではありません。
では、さくっと攻略していきましょう!
はじめに
TTCは地下鉄、バス、ストリートカーの3つからなります。地下鉄はシルバー色ですが、バスとストリートカーは赤色でちょっとしたトロントのシンボル的な存在です。料金は一律制でどの区間に乗っても同じ料金なので、遠いところへ行けば行くほどお得なシステムです。逆に一駅だとかなり損した気分になります。
料金
料金はこちら↓ 2020.6.17現在
プレスト$3.2(シニア$2.25)
現金$3.25(シニア$2.3)
プレストとはSUICAのような電子カードのことです(関西人なのでほんとはPitapaって言いたいけど、ローカルすぎるので我慢します。)そして、このプレストを使用すると初めに改札(もしくはバス、ストリートカーの乗降者口)でピっとしてから2時間以内は乗り放題です。ただ、現金払いでは乗り放題にならないので注意が必要です。
※プレストカードは駅の自販機で$6で購入できます。
昔の名残で未だに改札の横の駅員さんが座っているところに、現金を直接入れるボックスがあるんですね。なので、自販機で切符を買わずに直接お金を入れてもOKです。しかし、最近、自動化に取り組んでいるので近い将来この払い方は出来なくなると思います。駅員さんがいる駅も少なくなってきました。基本的には自販機で切符を購入します。
また、マンスリーパスと呼ばれる定期をプレストに入れる?載せる?こともできます。
料金はこちら↓
アダルト $156
学生 $128.15
シニア $128.15(65over)
ですが、要注意なのはこの料金毎年どんどん上がるんです。私が来た2年前に比べると一般のアダルト料金はもう$10も値上げされています。トロントに移住してもう10年くらいになる知り合いに聞くと「昔は二桁だったのに〜」と言われ、まさかの$100以下だったことが衝撃の事実です。10年で5,000円近く値段が上がるなんて信じられぬ。それだけ、物価が上がったのと、TTCの路線自体もかなり拡大されたようです。が、いかんせん、値上げ幅が高すぎると個人的には憤慨しています(笑)
このマンスリーパスは日本の1ヶ月定期とは異なり、必ず月の始めから終わりまでの期間のパスとなっています。しかも購入できる時期が月の初めの前後1週間のみなのです。例えば2020年7月分のマンスリーパスは2020年6月24日から発売開始で、2020年7月7日までが購入可能です。毎月1日から月末までなのは簡単だし良いとして、なぜ月の途中で買ったりすることができないのかは不思議です。月初になるとTTCの至るところで今月のパスまだ買ってない人は7日までだよ!というアナウンスが流れています。
マンスリーパスだけでなく1回の料金も値段が変わることがあるので、実際に購入される方は、最新のお値段をTTCのサイトでチェックしてみてください。どうぞ!
正確な値段を知るために私もこのサイト↑の値段のページに行ってみて、初めて1日乗り放題があることを知りました。へ〜。あと、12歳以下はただだそうです。へ〜。2年もいるのに知らなかった(笑)
あと、他に注意点がマンスリーパスの学生料金についてです。残念ながら語学学校の学生は対象ではありません。(大きい学校など例外あり)基本的に対象となるのは、カレッジやユニバーシティーの学生です。
この学生対象のマンスリーパスを買うためには初めに顔写真入りの証明書カードを作る必要があります。必要な持ち物(学校の入学許可証、パスポート、写真代$5.25)を持って、Sherbourne station に行き、発行してもらいます。その場で発行できますが、オフィスが空いている時間帯が決まっているので要チェックです。月初になるとかなりの行列が出来るので、それ以前に行くのがおすすめです。
メリット
なんと言っても一律料金は楽ですし、観光客にも分かりやすい!これはトロントのTTCを使ってから気付いたことですが、観光客の人たちが日本で切符買うのってものすごく難しいと思うんです。私たちはほぼ電子カードを持っているので、いちいち切符売り場の頭上にあるでっかい路線図を見て値段を調べたりしませんが、海外の人はどうやって切符を買っているのでしょうか…。海外版ナビタイム?とかって分かりやすいんでしょうか。
しかも、トロントの国際空港であるピアソン空港までもこのTTCの地下鉄とバスとを乗り継いで行けちゃうんですね。なので、たったの$3.2(プレストで)行けちゃうし、友達の帰国日にお別れを言いに行く機会が多い私たち留学生には助かります。
また、運行時間が長い!地下鉄の始発は朝6時前頃と日本とほぼ同じですが、夜は2時まで運行しています。その後、地下鉄が止まってから始発が動くまでは、地下鉄と全く同じ路線で地上でナイトバスが走るので終電がない!となることはありません。(もちろん本数は多くないので地下鉄の終電を逃したらUberを使う人が多いです)これは、TTCのメリットではありませんが、ほぼ全てのトロントの主要道路は碁盤の目のようになっているんですね(京都市のような感じです)なので、地下鉄と同じ路線を地上で歩くのもとっても簡単です。
デメリット
時間通りに来ない!!!
なんと言っても日本人には1番のストレスポイントです。というか、そもそも時刻表が存在しないんですね。その代わり、みんなが良く使っているのはRocket Man(ロケットマン)というアプリかGoogle mapです。時刻表の代わりにあと何分で到着するというのが分かるのですが、これがまた嘘ばっかりなんですね(笑)どういうわけか、アプリたちは回送のバスも表示してくるんです。まあ、当然回送車には乗れず、目の前を通り過ぎて行ったりするんですね。突然アプリ上から待っていたバスが消えたりもします。全力で何でやねんと言いたい。夏場はまだ許せますが、極寒の冬にこれをされたら、もうたまりません。
ちょっとここで、トロントに来てすぐの日記からTTCエピソードを抜粋したいと思います。(トロント生活7日目のお話です)
トロントにはバス停に時刻表がない。その代わり時刻表はアプリで管理されてるから、このアプリは必須。バス停は家から歩いて3分やから、直前に家出ても十分間に合うし、毎日、毎日バスは時間ぴったりに来る。もちろん信号もあるし、救急車が通ると優先させないとあかんし、混雑してる日もあるのに、何でこんなにもぴったり来るんやろ?と思ってアプリを見つめること数分。
なんと、アプリの時刻表が動いてる!!!え、どんどん遅れていく。。。と気付いたのが4日前。というわけで、朝食中に見てからだいたい15分程遅れるから、それを見越して家を出ることに(外寒いから。6月やのに12℃)
今日も例によって玄関でちょっと時間潰してから家出発したら、その間に到着が2分早まったらしく、T字路をバスが過ぎさったのが見えて大慌て。コーナーを曲がって必死に走るも追いつけず。待ってくれない運転手。どうかバックミラー見てください(涙)そして、次のバスは15分以上遅れてくるタイプのやつ。よって、周りになにもないバス停で待ちぼうけ。今日の教訓はバスは早く来ることもある!
ということが当時の日記にありました。なんと初々しい。公共交通機関は常に時間通りに来るものだと思い込んでいた時代ですね。(笑)
このエピソードからも分かるように、バスとバスの間隔を保って運行するなんてことは、はなから考えていないので、同じ路線のバスが3台続けて来ることもあるんですよ。特にこの現象、私の今の家の前でよく見られます。最高記録は今のところ4台止まりです。それだけ乗客が多いのかと思いきや、そうではありません。各バスの中には3、4人しか乗っていなかったりします。おーーーい。
その他のデメリットに、お釣り問題があります。現金でバスに乗る際はお釣りを貰えないので要注意です。日本のバスのように両替機が付いてないんですね。私はトロントに来てすぐの頃、小銭を全然持っていなくて5ドル札で払ったことがあります。高い、なんてこった!バス1回乗るだけで500円はかなり痛かったです。
※TTCの運転手さんたちは本当に人によりけりなので、5ドル札しかないと「もういいよ、今度払って」って言われることもあります。カナダあるあるのひとつ、個人の裁量がすごい(笑)と言っても、その分責任を取るわけでもない(笑)働く人にとっての環境はとてもいいところです。
デメリットはまだ続きます。乗った電車が途中で突然回送になることがあるので、降りたくもない駅で降ろされたりします(笑)え、先に言っといてよ、、、っていう。さらに、週末は常にどこかしらの区間が工事で封鎖されています。代わりにシャトルバスが運行されていますが、地上でも至る所で道路の拡張工事や何かしらの工事が行われていて、シャトルバスは地下鉄の2倍以上時間が掛かるのでかなりイライラします。
最後は直接は関係ありませんが無賃乗車が凄い多い!特にストリートカー!!結構、車輌が長いので、乗降者口が5個あったりします。運転手さんは前にしかいないので、短い区間乗ってすぐ降りたら全然気付かないんですよね。ちゃんと払ってる人に値上げせず、無賃乗車をもっと取り締まってほしいものです。
えー、ここまで来てお分かりかもしれませんが、トロントではTTCと言えばポンコツの代名詞なんですね(笑)トロントニアン達が口を揃えて、値段上げてばっかりなのに、1度もサービスが向上したことはないと言います。TTCについて、やつら仕事しないからなー、などというジョークは日常茶飯事です。
なんて言うか、、、信じられないくらいポンコツではないんですけど、トロントの経済規模に見合っていないシステム?テクノロジー?サービス?の遅れが目立つのでみんな文句言うんですね。あと、色々と癒着もすごいので。大人の事情ってやつですかね(笑)
まあ、公共交通機関のシステムとしては、かなり物申したいところがありますが、働いている人たちはチャーミングでフレンドリーな人が多く、特にバスに乗るときには運転手さんが「おはよう」や「良い1日を過ごしてね」など声を掛けてくれたりします。そんな日にはやっぱりほっこりして、こういう文化いいな〜と感心します。また、たまに全力疾走でバスを追いかけたら、バス停じゃないところで停めてくれて乗車させてくれることもあります。なんということでしょう(笑)たまに厳しい運転手さんもいますが、基本的にはみんな優しいです。
このように良いところもあれば悪いところもあるので、一概にはなんとも言えません。が、かなり独占状態にあるので、他の企業が参入してくれたら切磋琢磨してもうちょっと効率良いサービスを提供してくれるんじゃないかな〜と個人的に思っています。
読んでいただきありがとうございました:)
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