Honoko's blog in Toronto

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トロントライフ

#11 Tissotの腕時計、受け取る?受け取らない?

こんにちは。ほのこです。


今回はトロントに来て3日目、初めて道端で人に話しかけられた時のお話です。

 
この日、私は2日後に始まる語学学校への道のりを確認しておこうと思って、ホームステイ先から電車に乗っていました。(初日から遅刻したくなければこれは結構重要です。日本とは違い、公共交通機関が時間通り来ないということも考慮しておかなくてはなりません…)

 

トロントTTCと呼ばれる公共交通機関は1日でマスターできちゃうくらい本当に簡単なんですが、私は信じられないくらい方向音痴なんです。なので、乗り換えが合っているかどうか不安になりながらホームのベンチで次の電車を待っていました。前日、反対方面に乗ってしまって大変な目に遭ったので、気を付けなければと少し緊張気味。すると、ベンチで隣に座っていた20代くらいの男性が、

 

“Are you Japanese?” (日本人ですか?)

 

と話しかけてきたんです。英語圏ではちょっとすれ違っただけの人やレジの店員さんとスモールトークをするのはあるあるですが、実際に知らない人に声を掛けられたのはこの日初めてで、若干びっくりしつつも「キター!英語を話すチャンスっ!」と思いました。しかも、アジア系の人だったのでちょっと親近感。

 

話しているうちに、その方は私より少し若く中国出身で今はカナダで働いていて、日本のアニメや文化が大好きとのことでした。(日本のアニメってほんとどこでも人気ですよね、素晴らしい!)

 

で、少し喋った後「良かったら、ちょっとお茶しませんか?」と誘われたんですね。見ず知らずの人とお茶ってどうなの?うーん、、、、と思い少し固まる私。

 


でも見るからに怪しい人ではなさそうだし、出来るならばもう少し「この方に私のスピーキングの練習に付き合ってもらいたい!」(切実な本音。笑)

 

なんせ3日目なので英語への意欲が物凄く高い!!ただ、私は語学学校の下見に行くというその日一番の大仕事があったので、結局「用事があるのですみません」と伝えました。

 

すると、明日か明後日はどうか?ということになり、Facebookメッセンジャーを交換して後日お茶に行く約束をしました。まあ、つまり、当時「ザ・ジャパニーズ」だった私はNOをはっきり言えなかったのと、こいつ危ないやつかも?!よりも、ただで英語を学ぶチャンス!という打算的な考えが勝ってしまいましたね。笑


数日後、相手も気を遣ってくれてか、お昼過ぎの時間帯にお茶へ行きました。それでもまだ完全に警戒心が解けない私は、こんな風に考えていました。

 

トロントは言ってみれば大都市。街やコーヒーショップは普通に人がいっぱいだし、危なければすぐ誰かに助けを求めよう。よし。」

 

しかし、結果は小一時間ほどお茶をしてあっさり解散!全然大丈夫でした◎

 


そして、後日、今度はショッピングモールに行きませんか?ということで、トロントで一番大きなショッピングモールに行くことに。念のためホームステイメイトのパティちゃんに相談してみましたが、人混みのところだし大丈夫でしょ。でも、何かあったらすぐ連絡して!あと、怪しければすぐ逃げて!と言われました。笑

 

そのショッピングモールはほぼ駅直結なので、駅で待ち合わせようということになり、私は待ち合わせ時間の5分ほど前に着くように家を出ました。すると、到着の30分ほど前に連絡が入り「着きました。どこにいますか?」とのこと。え、集合時間間違えたかと思うレベルで早い。。。結局私は時間通りに到着。

 

そして、その方は駅のホームで待っていてくれたのですが、私がホームに到着するなり速攻で「これどうかな?ちょっとしたものなんだけど。」と小さな紙袋を渡してくれました。


それがこちらです。どーん。

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Tissotというスイスのブランドだそうです。


 
正直、時計にすごく疎い私はこのTissotというブランドを知らなくて、中身が時計というのもわからなかったんですが、もう渡された紙袋のしっかり具合から、安物ではない感が漂ってました。すぐさまこれはあかんやつ!と思い、開ける前に「こんな高そうなもの受け取れない」と拙い英語で丁重にお断りしたつもりですが、当の本人は開けてあげるよ!とお構いなし。そして中から出て来たのがこの時計だったんです。もうほんとにその時の「あー、やっちまった」感はすごかったです。

 

開封してからも、いやいややっぱりこれは受け取れないよ、と少しの抵抗を見せますが「この茶色のベルトが良い色だよね〜」と言われ、だめだこりゃ、聞いちゃいない。。。

 

 


結局受け取ってしまいました。。。

 

プレゼントなんて貰って本当に有難い気持ちでいっぱいですが、正直、2回目に会ってこんな高価なものを貰う理由はどこにも1ミリも全くないのでかなり困惑でした。もうね、心の中は「ややこしくなる前に今すぐ家に帰りたい」という気持ちでいっぱいでした。

 

 

ただ、ここでもNOと強く言えなかった私は(全然ダメだな、おい。はっきり意見を言え!笑)いい感じの言い訳も見つけ出せず、駅のホームから移動してショッピングモールへ。人の行き交う駅のホームでプレゼントを開封したという(笑)

 

ショッピングモールでは少しお茶をして、その後、軽くウィンドウショッピングもしました。心苦しかったのは、お店に入って私が何かしらの商品に興味を示し「これ、ナイスだね!」と言う度に買ってあげると言われたことです。買って欲しくてナイスと言っているわけじゃなーい!途中からもう何も言えなくなってしまいました。英語初心者から “It’s nice” を取り上げられたらもう他の語彙はないので黙るのみ。そして、楽しくない?と聞かれる負のループ。(笑)

 


なんとか2時間程で解散することになり、ホッと一安心して無事にホームステイ先に帰ることになりました。

 

 


その後、何度か連絡をもらいましたが、もう気が重過ぎて、スピーキングの練習をしたいとも思わなかったので、断り続けていました。最終的には引き続き送られてくるメッセージに連絡さえ返さなくなりました。すると一番最後になぜか中国語でメッセージが来て、Google先生に翻訳をお願いすると「永遠にさようなら、もう連絡しないよ」みたいな雰囲気の内容でした。

 


本当に全く悪い方ではなかったのですが、うーん。
とにかく誰とでも良いから英語を話したかった自分のことを棚に上げて本音を大声で言うと、

 

「あんな重たいプレゼントは人生で初めて貰った」

 

無料という言葉が大好きの私が、例え無料でも全然いらないと思ったのも初めてでした。まあ、全ては自分で撒いた種なので何も言えません。

 

正直、語学学校に行っているだけでは、成長のスピードにも限度があるので、学校外でも友達を見つけるのは良いことだと思うんです。ただ、学校という囲われた世界から出た先は色々と気を付けるべきことがあります。

 


この経験を振り返って、私の行動のどこが一番いけなかったかは、一番最後に私がした既読スルーですね。意外かもしれませんが、お茶に行ったことは後悔していません。ただ、この既読スルーについては100対0で私が悪い。本当に失礼なやつでした、ごめんなさい。日本ではたぶん、ありがちなことだと思うのですが「気まずいことは言いたくないので既読スルーであれば察してください。」という読み手に理解を押し付けてしまうというやつです。(日本でありがちとか言って、私だけのあるあるかもしれない。。。)

 

 

北米文化はハッキリ言うことを失礼とは全く思っていないので、NOだったらNOで本当に「ごめんなさい、あなたに興味がありません」ぐらい言っても大丈夫です。(もちろん前後の文脈は大事ですが。)

 

しかも、この場合の私のように

 

「時計を貰ったけど好意を持ってくれているかどうかは良く良く分からない!それなのに、突然あなたに興味がありませんとか言って、違うかったら自意識過剰じゃない?」

 

とか余計なことをあれこれ考えてしまうのって良くあると思うんですよね。

 

でも、そうであれば「もし違うかったらごめんだけど、私にその気はないよ!」と前置きを付けると良いと思います。

 

 

私が知り合いのカナディアンに言われて、その考え方すごい素敵!と思ったのが、

 

相手が恋愛対象として自分を見ていて、でもこちらにはその気が全くなければ、NOを言うことにより、相手は早めに真意が知れて次へ行くだろうし(さらに面倒なやり取りを今後避けられる)逆に相手も恋愛対象として自分を見ていなかった場合は、恋愛とか関係なく連絡をくれるただの良い人、今後も友達として大いに発展あり!ということがわかる。だから総じて、NOを伝えるデメリットはない。

 

 

とのことでした。どのみちお互いの時間を無駄にしなくて済むよ、と言われて、なるほど〜、納得しました。

 

しかも、こういう時に使う I’m not interested in you. は直訳すると「私はあなたに興味がありません」ですが、相手のパーソナリティー的な部分に興味がないと言っているのではなく、私はあなたと恋愛関係になることに興味ないよ、と言っている感じだと思います。だから、特に相手をぐさっと傷つける言葉ではないようです。

 

 

とは言え、簡単に長年染み付いたクセというか、文化というかを変えることは難しいので、私は現在もYES,NOや自分の意見をハッキリ伝えるのは日々特訓中です。


というわけで、トロント生活3日目の出来事から発展して色々学んだ教訓でありました!!

 

 

 読んでいただきありがとうございました:)

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